クラビットの薬価が高い理由とその歴史

ニューキノロン系抗菌薬レボフロキサシン水和物(商品名:クラビット点滴静注バッグ500mg/100mL、同点滴静注500mg/20mL)が製造承認を取得します。

レボフロキサシン(LVFX)は、ニューキノロン系抗菌薬の代表的な薬剤であり、細菌のDNAジャイレース及びトポイソメラーゼⅣに作用し、DNA複製を阻害することで抗菌作用を発揮します。
嫌気性菌を含むグラム陽性菌群及びグラム陰性桿菌、マイコプラズマ属、クラミジア属など、幅広い抗菌スペクトルを持ち、呼吸器感染症、尿路感染症、皮膚感染症、腸管感染症など各種感染症に対して有効性が確認されています。

レボフロキサシンをはじめとするニューキノロン系抗菌薬は、PK-PD理論によれば、薬剤と菌が接している時間を長くするよりも、菌と接する薬剤の濃度を高くした方が、殺菌作用を増強させられる、いわゆる「濃度依存性」の抗菌薬として知られています。
クラビットの薬価が高い理由は、こうした理論を背景に、2009年4月、レボフロキサシンの経口剤は、1日300mgの3分割投与から、1日1回500mg投与に変更されています。
また、ニューキノロン系抗菌薬の注射製剤としては、シプロフロキサシン、パズフロキサシンに次いで、その歴史は日本で3番目となる、特に肺炎球菌などが主要原因菌となる呼吸器感染症の治療に適した「レスピラトリーキノロン」です。